藤枝サークル 熱海サークル 3人目の六段誕生ならず - 日本スポーツウエルネス吹矢協会 静岡・焼津支部

3人目の六段誕生ならず

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 去る7月15・16日の両日、協会本部にて今年度の六段昇段試験が行われました。2年間(都合二度)の五段能力維持検定をクリアした、合計32名の猛者がチャレンジされましたが、残念なことに一人の合格者も出なかったそうです。186点の合格基準に対して、惜しいところでは184点が2名、182点が4名、中には3年連続184点という方もいらしたとのこと。たまたま事前に受験者数を聞いており、数名は合格するのではないかと思っていただけに、いちスポーツ吹矢愛好者としても大変残念です。

 協会最高段位となる六段は、協会の公式サイトをご覧になれば分かる通り、これまで僅か二人しか生まれていません。2007年4月と2008年12月にそれぞれ合格されていますが、昨年、今年と3人目はお預けのまま。そういう意味で今回の結果は、六段昇段試験の難度の高さを改めて印象づけた結果と見ることが出来るかと思います。

 実際のところ、維持検定の時点で186点をクリアされている方は何名もいらっしゃるはずですし、協会最高峰の大会・青柳杯の結果だけを見ても、昨年は6名、今年は15名が同様の点数を出されています(青柳杯の場合は、全員が六段の受験資格をお持ちとは限りませんが)。単純に点数だけで言えば、六段に匹敵する実力を日常的に出せる方は相当数存在するであろうだけに、ハードルの高さは想像以上と言えそうです。

 これほどの難度になる理由としては、「2年連続でクリアしなければならない能力維持検定」と「六段試験独特と言える極限の緊張感」が主に挙げられるかと思いますが、「年に一度の受験タイミング」も影響しているでしょう。維持検定まではある程度自分の都合で受けられるのに対し、六段だけは予め指定された日にちでの受験となるため、そこへコンディションを合わせる必要が出てくるわけです。

 勿論、協会最高段位という特殊性はあるのでしょうが、それにしてもちょっと狭き門過ぎるような気がしないでもありません。もう少し昇段のチャンスを増やしても、バチは当たらないんじゃないかなと、そう思います。例えば、松山のY野さんは、「半年で上がる六段と、その六段を2年維持して得られる、例えば錬士などという称号の2本立て」という提案をされていますが、私としては、以前少し触れたように青柳杯あるいは全国大会の優勝副賞としての贈呈でもいいのでは、という考えを持っています。

 これについては、頭脳スポーツと言える将棋の段位制度が見本になるでしょうか。いわゆる「プロ棋士」は四段から九段までを指しますが、通常は「順位戦」と呼ばれるリーグ戦を勝ち上がるか、昇段後に規定の勝利数を満たすことで一段ずつ昇段していきます。また、この規定とは別に、名人位や竜王位などいわゆる「七大タイトル」と一部公式戦(棋戦)の優勝によって、特別昇段が認められてもいます。(詳しくは、日本将棋連盟の昇段規定をご覧下さい)

 これを参考にしつつ具体案を示すと、

・青柳杯優勝者には一つ上の段位への昇段を認める
 (ただし、五段から六段へは予選で186点以上出していることを条件とする)
・全国大会優勝者には一つ上の段位への昇段を認める
 (ただし五段から六段へは、五段昇段後二度優勝することで認め、
  その場合は二度とも124点以上であることを条件とする)

といった感じです。青柳杯には全国をブロック分けして地区予選を導入してもいいでしょう。こうすることで大会の権威も上がりますし、参加意欲を刺激し規模を大きくしやすいという副次的効果も見込めそうです。あるいは、青柳会長が会報100号の日野原先生との対談で提案されていた、「日野原杯」の優勝副賞としてもいいかもしれません。

 いずれにしても、四段を息も絶え絶えに合格した私には縁遠い話ではありますが(トホホ)、ほんの少しでも六段昇段の現実味を増していただけると、高段者のモチベーションも上がるのではないかと思う次第です。

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