藤枝サークル 熱海サークル 第7回青柳杯大会 - 日本スポーツウエルネス吹矢協会 静岡・焼津支部

第7回青柳杯大会

| コメント(0) | トラックバック(0)

 4月24日、墨田区総合体育館にて、「第7回青柳杯大会」が開催されました。当支部からは、H川(光)さん、T花(順)さんと私の3名で参加、静岡県勢全体では10名(当日1名欠場で9名)のエントリーです。

 全体のエントリーは、男子464名、女子123名、合計587名と600名に迫る勢い。一昨年が426名、昨年が502名と、大幅な参加者増が続いてることになります。出場資格のある三段以上、いわゆる高段者が4,000名の大台を超えているため、当然といえば当然ではあるのですが、この数字は首都圏で選抜制が採用された、昨秋の全日本選手権(10m部門)とほぼ同数であり、青柳杯でも今後選抜制の是非が議論される可能性が十分あるでしょう。

 そんな、過去最大規模となった今大会ですが、メインアリーナだけの使用だったことから、1レーン9名体制で、午前2ラウンド、午後4ラウンドという変則的な形をとった昨年と異なり、選手権と同様サブアリーナを繋げての開催で、1レーン6名、午前・午後3ラウンドずつという、ゆったりとした組み合わせ・進行に戻りました。

 選手権の際、大混乱を引き起こした受付も、今回は非常にスムーズ。支部別の受付所指定を事前に行っていたこともありますが、体育館の開館(8:30)に合わせて、受付開始より先に入場できたことが大きかったようで、施設側、協会側どちらの判断かは分からないものの、これは英断だったように思います。

▼開会挨拶をされる中村専務理事(左)、来賓挨拶をされる山崎・墨田区長(右)130425_1.jpg

 そして、定刻になり吹矢体操を挟んでの開会式。今回は、青柳会長が外せない所用により欠席ということで、中村専務理事よりメッセージが代読されました。また、私が参加した中では初めて、来賓に開催自治体の首長(山崎・墨田区長)がいらっしゃり、「私は雨男で有名でして...」と雨模様の天候に引っかけた軽妙なご挨拶で、会場を沸かせる一幕も。

 選手宣誓では、初参加となる熊本合志支部のK支部長から、力強い宣誓が披露されました。昨秋の会報(126号)『「全日本選手権」に寄せて』でもコメントが載っていましたが、まさに満を持しての表現が相応しい、強豪の登場です。

▼熊本合志支部・K支部長の選手宣誓。くまモンのプリントがあるトレーナーを着用されていました130425_2.jpg

 その後は、いよいよ試合開始。前述の通り、1レーン6名のテンポ良い進行で、あっという間に午前中の競技が終わりました。と、ここでとんでもない事態が!何と、当支部のH川さんが、3ラウンドオールパーフェクトの105点で折り返したことが分かったのです。5名並んだ2位グループの99点も相当なスコアとはいえ、満点での折り返しはまさに前代未聞。

 当のご本人すら「どうしちゃったか分からない」とビックリの様子でしたが、それ以上に周囲の方が騒然です。前半の結果が張り出された所では、「すごいなぁ」の声が多く聞かれましたし、本人ではない私も、各先生をはじめ多くの方から「(おたくの)支部員さん、すごいね!」と次々に声をかけられるほどでした。

 さすがに話題にしない方が不自然で、昼休みにはH川さんとも色々と話をしましたが、決勝トーナメントに向けて相当有利なのは間違いないところです。方や私は91点で30~40位辺りという、ガッカリのポジション。とはいえ、諦めても仕方がありません。「トーナメントで一緒に戦えるよう頑張ります」と言い残して、午後の競技に臨みました。

▼競技中の様子。全部で100台の的が整然と並ぶ絵は、何度見ても壮観です130425_3.jpg

 自分にかけた発破が良かったのか、4ラウンド目はパーフェクト。ここで内心「おっ、これは」と思ったものの、5ラウンド目は気負いすぎたか微妙に外れた29点と、ほぼ終戦です。6ラウンド目に33点こそ出しましたが、合計では188点。前半戦の状況を考えると、カットラインは192点もしくは194点、下がったとしても190点と想定されましたから、今回もトーナメント進出は絶望的です。

 ◎1ラウンド目...31点(7・7・7・5・5) ◎4ラウンド目...35点(7・7・7・7・7)
 ◎2ラウンド目...29点(7・7・7・5・3) ◎5ラウンド目...29点(7・7・5・5・5)
 ◎3ラウンド目...31点(7・7・7・5・5) ◎6ラウンド目...33点(7・7・7・7・5)

 尤も、最低目標と定めていた186点は何とか達成。選手権に続いて31点平均をクリアできましたから、多少の満足感を得られた大会ではありました。20点台が2回も出ている、3点に吹いてしまっている、と「やってはいけないこと」が重なっており、また自覚できるレベルでリズムの乱れもあったように、前向きに捉えれば「伸びしろ」、率直にいえば「改善点」がまだまだあるという点で、今後の励みにもなりそうです。

 と、そんなことはさておき、気になるのはH川さんの結果。実は、5ラウンド目終了後に、某先生から「4、5ラウンド目の点数が良くない」ことを聞いていたため、気が気でなかったのですが、結果からいうと190点で6名による7・8位決定戦に辛くも進出となりました。後半85点と大きく崩れながら踏みとどまったのは、やはり前半の貯金がものをいったようです。

 その決定戦、同じ静岡のB大さんと真後ろで見守りました。緊張の一瞬は、1本勝負で7点に入れたものの、更に中心に近い方が2名おり、残念ながらここで無念の敗退。しかし、順位は堂々ヒト桁の9位タイ!で、選手権のY岡さんに続く県勢の10位内は、胸を張っていい好成績でしょう。

▼7・8位決定戦でのH川さん。佇まいも堂々、立派な戦いっぷりでした130425_4.jpg

 その後、男女8名ずつによる決勝トーナメントでは、一昨年の青柳杯に続き予選200点を達成した、男子予選1位のY田さんが1回戦で敗れる波乱もありつつ、多くの参加者が固唾をのむ中、白熱の戦いに。その結果、男子は神奈川のT村さんが初めての、女子は表彰台超常連の茨城・O越さんが、一昨年に続く2度目の優勝を飾りました。

▼決勝トーナメント準決勝の様子。どういうわけか、決勝ラウンドを撮影しそびれてました...130425_5.jpg▼全競技終了後のトーナメントボード。ひとつ勝ち上がるだけでも至難の業です130425_6.jpg▼女子の表彰台。何度も優勝を飾っているO越さんですが、やはり勝利の味は格別のようです130425_7.jpg▼男子の表彰台。優勝のT村さんは、誇らしげに優勝カップと副賞の金箔筒を掲げていました130425_8.jpg

 また、表彰式終了後には、予告のあったように、吹矢グッズの当たる抽選会が行われました。用意された賞品は、フキャットフェイスタオル、NEW矢、矢切りゲージ、ジョイント式グラスファイバー筒350、そしてスポーツ吹矢館ペア宿泊券と、なかなかに豪華。表彰圏外の選手の多くが早々と帰り、非常に寂しい人数での表彰式が常だった対策として導入された(としか思えない)抽選会でしたが、思惑はまずまず当たったようで、結構な人数が最後まで残っていました。

 本来は、何かが当たるからといって残るのではなく、特別急ぐ理由がない限り、同じ競技者として表彰式に参加し称え合うべきですが、いつの日かスポーツ吹矢がモラル面も含め、本当に「スポーツ」となるまでの過程として、こういった試みは必要なのでしょうね。

▼閉会式は、猪狩副会長の大変力強い挨拶で締めくくられました130425_9.jpg

 今大会では、受付から閉会まで、特段のトラブルや不備もなく、「さすが本部開催」といった大変スムーズな進行が光りました。ただ、一点だけ気になったのは、審判の判定です。競技フロア全体をウロウロしたわけではないので、たまたま自分の競技エリア周辺だけだったのかもしれませんが、特に撥ね矢の判定において、いい加減な点が見受けられました。

 明らかにパネルに当たって(「バン!」という音がして)落ちているのに旗を掲げる、ちゃんと見ていなかったのか矢が落ちているのを確認してから慌てて旗を掲げる、といったケースが数度。また、撥ね矢ではありませんが、練習ラウンドで3本を超えて吹いている選手に気づかず、5本目を吹こうとしているところでようやく止める、といったこともありました。

 他にも、採点票集計係の方が、競技中に中央の通路を行き来するシーンも目につきました。事前の打ち合わせ通りに行動しただけかもしれませんが、通路寄りの選手からすれば目の前を動かれるわけですから、あまり気分のいいものではなかったのではないでしょうか。新たな公認審判員制度のスタートで、より正確で公平な競技進行が実現していくよう、期待したいところです。

 とはいえ、これだけの規模の大会が開催されるにあたって、多くの役員・スタッフの皆さんが大変なご苦労をされているのは疑いようがなく、毎回参加する度に感謝の気持ちでいっぱいになります。そもそも、何の役割も果たす必要がなく、競技に専念できることの、何と嬉しいことか!

 全国各地から集まる吹矢仲間との交流も楽しみですし、今後も可能な限り参加していきたいと思います。地方まで選抜制になり、出たくても予選でふるい落とされるといったことがなければ、ですが。何はともあれ、同じ空間にいたすべての皆さんに「お疲れ様でした。そして、ありがとうございました!」。



トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.shizuoka-fukiya.net/mt/mt-tb.cgi/425

コメントする

2019年1月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

アーカイブ