藤枝サークル 熱海サークル 全国の普及具合を支部数から考える - 日本スポーツウエルネス吹矢協会 静岡・焼津支部

全国の普及具合を支部数から考える

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【注】支部数の情報は、エントリ作成時点で協会公式サイトにて確認できたものです

 スポーツ吹矢の活動を語る上で欠かせないのが支部の存在です。近場に支部がないなどの理由から道具だけ取り寄せて一人でやっている方だけでなく、カルチャー教室に通っている方など、協会会員であっても様々な理由で「無所属」のケースは少なからずあるのでしょうが、やはりどこかの支部に所属している方が大多数かと思われます。

 過去に当支部へいただいた問い合わせの中だけでも、「どこでやれるのか分からなくて探していた」という声は複数ありました。協会発足から10年以上経ち、スポーツ吹矢の知名度がそれなりに上がったのは間違いありませんが、その取っ掛かりはといえばまだまだ十分でないのが現状です。主に嗜好する年齢層を考えると、インターネットで調べる環境がなく、協会へ問い合わせることすら出来ずにいる「入会・体験候補者」も相当数いることでしょう。

 また、仮に協会へ問い合わせが出来たとしても、東京近郊であれば銀座の本部あるいは多数存在する地域支部に足を運ぶというのも現実的なのでしょうが、その他の地方ではなかなかそういう訳にいきません。そう考えると、最寄りの窓口としての支部拡充の必要性は、相当高いといえます。

 では、現時点で全国の支部はどういう状況にあるのでしょう。幸いにして、現存する支部は協会のホームページで確認することが出来ます。今回は、それを元に「人口10万人当たりの支部数」を、都道府県別で色分けしてみました。結果は、以下の通り。

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 色が濃いほど「人口比で支部が密集している」ことを示していますが、一見して分かる通り最密集地は福島です。およそ207万人の人口に対し34支部存在し、密集率は断トツの1.6381。以下、群馬、埼玉のベスト3までが「10万人当たり1支部以上」の県となります。また、東京を中心とした首都圏と山形も比較的高く(0.6以上)、不思議と少ない栃木を除けば、密集率ベスト10の内、実に8つまでをこの地域が占めています。

 下位に目を向けると最も密集率が低い(=散在率が高い)のは愛知の0.0417。200万人当たりでも1支部ないという状況で、続く山口、青森と比べても飛び抜けて「空白地帯」となっています。

 その他、上位・下位10都道府県は以下のような結果に。残念ながら、ご当地・静岡は下から9番目で、かろうじて「100万当たり1支部」を超えた程度です。

100623_2.gif

 勿論、人口比で支部数が多いから優秀、少ないからダメ、という訳ではありません。そこに至る背景や、地域性による差も無視できないと思います。

 例えば、周囲に比べ明らかに支部数が少ない栃木や、密集率が0.1未満の新潟、愛知、山口は、いずれもある程度以上の規模を持つ類似の吹矢団体が拠点を置いて活動しています。それが全てとは言わないまでも、何らかの障壁になっているのは想像に難くありません。また、都市部と地方を比べた場合、同じ10支部を設立するにも難易度には歴然とした違いがあるはずです。その他、交通の便の善し悪し、行政の温度差、マスコミ関係の敷居の高さなど、支部結成に限らず普及活動全般のハードルは決して一律とはいかないでしょう。

 ところで、今回のエントリに「10万人当たりの支部数」を持ち出したのには、理由があります。「1千人、1万人当たりだと数値が小さすぎる」ということもありますが、実は「10万人がひとつの行政区分の目安」になりうるという意味合いが強いのです。

 平成の大合併が進んだ結果、昨年度末で全国の市町村は1,727まで減りました。これを総人口で割ると、一市町村当たりの平均人口は約73,500人。今後、更なる合併は進むでしょうし、合併しないまでも地理的要因からほぼ一体といえる地域を構築している自治体もあることを考えると、多少乱暴ながら10万人に一支部あれば「全市町村に地域支部が存在する」、携帯電話の基地局風に言えば「人口カバー率100%」の計算になると考えました。いわば、「全国組織としての理想型」ですね。 

 そこから導き出される支部数は約1,270、現在のおよそ2.5倍です。協会の目下の目標の一つ「会員数10万人」が実現するならば、かなり妥当な線かとは思いますが、いかがでしょうか。勿論、上記の通り普及のハードルは決して低くなく、地域内だけの活動では限界もあります。せっかく立派な本部が出来上がったのですから、次は地方(特に支部密集率の低い地域)にもっと目を向けていただいて、協会としてのより積極的な働きかけを期待したいところです。

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