16日は午前中に沼津、午後に富士と、それぞれのサークルの練習に参加してきました。
まずは、沼津。昨年2回の体験会を経て、今回から「サークルの練習会」という形での活動開始となります。集まったのは、体験会から引き続きの9名と、その内のお一人A山さんが声がけをして体験に来られたご友人2名の計11名。指導する側は、私と富士のS山さんご夫妻の3名です。
今回は、体験会と異なり時間的な余裕もありましたから、まずは全員で吹矢体操から始めました。大事な呼吸を繰り返し行うための準備としては勿論のこと、サークルとしての一体感づくりにも少なからず役立つのではないでしょうか。今後、メンバーの皆さんだけでも行えるように徐々にでも覚えて、指導員がいない回でも取り入れていただければと思います。
その後の時間は、5レーンの内4レーンを経験者の皆さんの練習に、1レーンを体験者に割り当てて進めることにしました。私は主に体験者に教えつつ、気がついたところは経験者へアドバイスをする、といった感じです。
ある程度各自が吹いたところ、時間にして1時間強たった辺りで短い休憩を取り、残る時間は試合形式で2ラウンド競技を行いました。これには、体験のお二人にも参加していただき、ちょっとした真剣勝負の開始です。
こうした試合形式の練習にはいくつか利点がありますが、始めたばかりの方々にとっては、見られることによる緊張感から基本動作を自然と丁寧に行いやすくなること、また他者の動作に注目することで自分との違いや善し悪しを感じやすくなるといった点が挙げられるかと思います。(勿論、心構えによってはメリットを享受できない場合もありますが...)
皆さんそれぞれに緊張しつつの2ラウンドだったようですが、そんな中でY岡(忠)さんが抜群の集中力で見事なパーフェクトを達成し、合計62点でこの日のトップスコアとなりました。Y岡さんは、沼津の体験会前に(県東部地区に支部がないことから)お隣神奈川県の小田原支部へ、ご夫婦で二度ほど練習に出向かれた方。サークルの中でも一番の「先輩格」だけあって、面目躍如といったところでしょうか。
また惜しくもパーフェクトはならなかったものの、S山さんも33点を出すなど60点で僅差の2位。3位はこれまた2点差でN村さんが続きましたが、これら上位の皆さん(偶然にも男性ばかり)に共通しているのは、動作の正しさと吹き筋(呼吸)の良さと言えるでしょう。また、女性陣ではK山さんがパーフェクトを達成して54点でトップスコア(全体でも4位)でした。
とはいえ、他の皆さんも経験が浅いにしては基本動作も十分に習得され、点数も悪いものではありません。細かく見ればはまだまだ直していった方がよい箇所はありましたので、点数発表の後に「より良く呼吸を実践できるように」「点数にも繋がって楽しめるように」といった観点からアドバイスはさせていただきましたが、自分が始めたばかりの時と比べても、これだけの人数が平均的に正しく動作を行えているのは、非常に優秀ではないかと思います。
そんな形で練習は終了し、残った時間は参加者の皆さんが車座になって、今後についての話し合いを持たれました。その場では、月々の会費や運営上の役割分担、道具の管理や準備などについて、色々と議論されたようですが、同時にサークル名を活動場所に因み「スポーツ吹矢 沼津サークル」とすることも決まったとのことです。(ついては、当サイト上でも、今後はこの名称で記述することにいたします)
2月は2回の練習日程が予定されていますが、私は1回目の6日(日)にお邪魔する予定です。体験に来られたお二人も早速道具を注文されるほど気に入られた様子で、皆さんが非常に積極的な点も合わせ、サークルとしては大変順調な滑り出しではないかと感じられました。
そんな沼津を後にして向かったのは、富士。冒頭に書いた通り、午後は富士サークルの練習会です。集まったのは、経験済みの方が14、5名、体験者が7、8名と、全体では沼津の倍程度の人数でした。体験者が多いのは、地元のタブロイド紙「富士ニュース」1面で大きく取り上げていただいた影響が大きく、潜在的需要の高さを感じさせます。
準備が終わったところで早速練習です。本来であれば吹矢体操で始めたいところを、時間的制約(2時間予定)の都合上、しかも人数が多いこともあって、泣く泣く割愛。経験者に5レーン、体験者に2レーンを割り当てましたが、こちらでも私は主に体験者の指導に当たり、経験者組はS山さんご夫妻にある程度お任せという形を取りました。
また、練習後半では沼津と同様に試合形式で2ラウンドの真剣勝負を実施。トップスコアは60点と、こちらも十分高い結果でした。体験者が多かったこともあり、私はあまりつぶさに見ることができませんでしたが、得点発表後には全体的な基本動作のアドバイスをさせていただきました。
なお、今回富士の練習を見て感じたのは、「サークルの練習会」というよりも「サークルづくりのための体験会」といった雰囲気です。どちらかというとこぢんまりとした沼津(といっても十分すぎる船出ですが)に比べ、富士は体験者も含めて人数が多い状況。また、進行上の都合から、事前の準備をS山さんご夫妻と私とで済ませてから入場いただいた、という理由も否めません。が、決定的な点として、ご自分の道具をお持ちの方がごく少数だったことが挙げられます。
前回も道具についての説明はしましたが、この1ヶ月の間に実際に注文を入れて下さったのはまだ3名に留まり、それ以外の方々は今回もこちらで用意した体験用の筒を使われての練習となりました。勿論、急かして押し売りするつもりはありませんし、購入していただいたからといって私が何かしら利益を得るということもありません。
ただ、経験者組の大半が借り物の道具という状況が続くようでは、体験会然とした空気はなかなか抜けきらないでしょう。数名程度ならばまだしも、20本以上もの筒を継続的に用意することは非常に難しいという現実問題もあります。練習の最後にはそんな状況を説明しつつ、重ねて道具の購入をお願いしたところ、練習後に7名の方から注文をいただきましたので、次回以降は徐々に「全員で動かすサークル(練習会)」の雰囲気づくりにも取りかかれることと思います。
とはいえ、そうした点を別にすれば、2回目3回目の方々は皆さん熱心に吹かれていたのは間違いなく、これも前述の通り潜在的需要は高い地域と考えられますので、今後の発展という観点では十分に期待できそうです。
ちなみに、今回経験組の中で吹かれている方の筒に「?」と思ったので、近づいて確認してみたら、何とフェノール製!よくよく話を伺うと、かつて存在した富士支部に所属されていたそうで、今でも協会会員とのこと。しばらく一人で練習されていたところ、たまたま富士ニュースの記事を見て足を運ばれたそうです。
吹矢歴からいえば私よりベテランですし、こうした方が仲間に加わって下されば願ってもないこと。そういう意味でも、皆さんが楽しく続けていけるように富士サークルを充実させるべく頑張っていかなければ、と改めて感じた出来事となりました。
■本日のオマケ
帰り道、富士川サービスエリアから撮影した富士山です。
この日は朝からとても綺麗に見えていましたが、富士から帰路に着く頃には雲が増えて、山影が少々ぼやけてしまったのが残念といえば残念。ですが、これでも雄壮な姿が感じられるのではないでしょうか。
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