協会公式サイトで発表されている通り、先週の土曜日(16日)に実施された今年度1回目の六段認定試験において、3名の新六段が誕生しました。今回合格されたのは、茨城のT田さん、共に東京のG藤さん、T中さん。(どういう順番になるかは分かりませんが)6人目、7人目、8人目の六段ということになります。
T田さんは、何度か大会でお目にかかったことがあり、競技姿を拝見したこともありますが、常に安定して好スコアを記録され、基本動作も非常に奇麗という印象を持っています。過去には、2008年の全国大会(8m)と2010年のフェスティバル(10m)で優勝もされており、まさに取るべくして取ったといえるのではないでしょうか。
そして、何より「若い!」ということ。42歳の私ですら、全体の競技層から見ればかなり低年齢の部類に入ると思いますが、30代(38歳)はまさに特筆モノです。全国的に20代・30代の高段者がどの程度いるのかは不明ながら、今後数年内において更新の可能性を持っているのは、(私の知る限りで)神奈川のS本さん(昨年の青柳杯で準優勝)ぐらいではないでしょうか。
どうしても「高齢者のスポーツ」という印象の強いスポーツ吹矢ですが、こうした若い世代の方の活躍は、間違いなく後に続く方への良い刺激になりますし、普及の今後を考える上でも、ひとつのエポックメイキングと呼んで、決して大げさすぎることはないと思います。
また、G藤さんとT中さんは個人的な面識こそありませんが、いずれも十分な実績を持つベテランが、満を持して合格されたという印象です。
G藤さんは、協会公式サイトにもあるように、昨年の全国大会で日野原杯を獲得したH部さんを育てた方。カルチャー教室の講師としても、大変多くの方に吹矢の楽しさを伝えて来られたそうです。一方、女性初の認定となったT中さんは、一昨年まで銀座教室の講師を務められ、過去に遡れば二度のフェスティバル優勝や、全国大会での基本動作奨励賞など、大会での実績も抜群。お二人も、T田さんと同様「取るべくして取った」ように思います。
ちなみに、今回のお三方の実技点数は、188点(1名)と186点(2名)とのこと。昨年10月に194点で合格されたS田さんを除けば、これまでの合格者7名はいずれも186点もしくは188点に留まっています。勿論、これも容易ではないスコアには違いありませんが、極限の緊張感の中で普段の実力を発揮することがいかに難しいか、改めて示したといえるでしょう。
何はともあれ、合格された皆さん、本当におめでとうございます。吹矢愛好者全ての目標・手本として、今後ますますのご活躍を期待しております。
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