藤枝サークル 熱海サークル 「撥ね矢」判定の難しさ - 日本スポーツウエルネス吹矢協会 静岡・焼津支部

「撥ね矢」判定の難しさ

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 皆さんご存知の通り、スポーツ吹矢は1ラウンド5本です。正確に言えば、「5本刺さるまで吹く(ただしハズレは1本とカウント)」と説明できるでしょうか。そこに撥ね矢が発生すれば、当然6本目、7本目と吹くことになるわけですが、時としてその判定に悩むような状況があります。

 多くの方が経験しているであろう例としては、「的以外(パネルや的台)に当たって撥ねた場合」が挙げられます。矢の行方をちゃんと見ていればそうは間違えませんし、パネルや壁に当たっても音で判別できそうなものですが、なかなか100%確実とはいきません。何しろ、青柳杯でレーン審判がうっかりよそ見し(そもそも、それがあり得ないというのはさておき)、パネルに当たったハズレを「音がして落ちた」という耳だけの情報から、撥ね矢として判定する場面を目撃したこともあるくらいですから。

 また、初心者が次競技者としてレーン審判を担当することの多い地方大会などでは、規則の理解不足・経験不足から、誤判定をすることもありえます。とはいえ、お粗末なヒューマンエラーや初心者故のミスは、規則面というよりは運用面での問題であり、対策を講じさえすれば殆ど防ぐことができるでしょう。

 そういう意味では、撥ね矢の判定が難しいということは決してありませんが、「面食らう」という表現が適切と思われる、レアなケースに遭遇することもあります。有り体に言えば「落ちない」場合、図で示すと次のようなものです。

haneya1.gifhaneya2.gif これは、支部内外で実際にあった例ですが、いずれも刺さった矢に助けられる形で空中に留まっています。その都度、「これは撥ね矢なの?」という議論が起きたものの、ダブル、トリプルといった重ね矢と違い、母矢が存在しませんから、やはり撥ね矢という判断が妥当なのでしょう。

 また、撥ね矢ではありませんが、的紙を使っていると、時折次のような刺さり方をすることもあります。

haneya3.gif この場合、最後の礼をして採点するまでの間に落ちてしまったら、撥ね矢ではなくハズレ扱いになってしまいます。「何か救済措置は設定できないの?」とずっと思ってはいるのですが、大会を中心に交換式的がかなり普及してきていますので、現状では殆ど問題とならないのかもしれません。

 さて、前置き(!)が長くなりましたが、今回何故こうした話題を取り上げたかというと、先日の支部練習でこんなことがあったからなんです。

 それは、某支部員さんが吹いていた時のこと。刺さった矢に重なる、つまりダブルが発生したと思ったら、重なったまま母矢ごと落ちてしまいました。これだけなら、稀にあることとして(2本分の撥ね矢として)対応できそうですが、いざ吹き終わって矢を取りに行ったら、何とトリプルの状態で落ちていたことが判明。つまり、吹き直しも含め的には4本しか刺さっていなかったのです。

 私自身、つい先日の練習中に、トリプルだと思ったら実際には隣接したダブル2つだった、ということがありました。もし、トリプルだと思った矢が同様に落ちてしまっていたら、恐らくは3本を吹き直していたことでしょう。その場合、6本吹いたことになりますから、ルール通り高得点の1本を除けて採点することになります。

 当然ながら、「今何本吹いた(刺さった)か」の判断をするのは競技者自身で、大会では審判に尋ねても決して教えてもらえません。協会の競技規則を見る限り、撥ね矢はあくまで「単独で撥ねた(刺さらなかった)」場合を主眼に置いて想定しているように思われますが、確かにその限りでは、撥ね矢を含めた本数の管理は、完全に競技者の責任において行えるでしょう。

 しかし、矢の色や刺さった場所の色によっては、非常に見づらいことも実際にはありえます。そこに、上記のようなダブル・トリプルでの落下が重なってしまった場合、私には正しく判別する自信がありません。それとも、10mという距離からでも、ダブルかトリプルかを(例えどれだけ矢が密集していようと)競技者の責任において見分けなければならないのでしょうか。

 滅多とないこととして全くの想定外かもしれませんが、考え得る事例に対する「答え」を、一度協会に問い合わせてみようかと思っているところです。



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